健康法目次
健康とは
アンチエイジング
私の健康法
厚労省の施策「健康日本21」
老人研のサクセスブルエイジング
元気で長生き10か条
認知症予防

がんの原因を知る

 

がんは、我が国において1981(昭和56)年より死因の第1位であり(死因の30%強)、現在では、年間30万人以上の国民 が亡くなっています。また、生涯のうちにがんに罹る可能性は、男性の2人に1人、女性の3人に1人と推計されています。さらに、がんによる死亡者数は、高齢化の進行と合わせて今後とも増加していくものと推測されています。(平成21年厚生労働白書より)

部位別 死亡数で見ますと肺と、大腸が多くなっています。(国立がん研究センター発表)

がん部位別推移

 

明日は我が身です。がんの原因を知りその予防を真剣に考える必要があります。

高齢化して予防と言っても間に合いません。重要なことは早期発見、早期治療です。がん検診を毎年定期的に行うことです。症状がでてから検査しても膵臓や、胆のう、食道などステージが進んで間に合わないことが多いです。(下記 部位別生存率ご参照)

早期発見すればガンは治る病気で怖くありません。問題は早期発見です。大腸、胃、肺。前立腺など罹患率の高い部位は定期的に健診で検査を行うことです。

最近は医学も進歩してきており簡単に検査出来ない膵臓、胆のう、肝臓などもある程度の確率で早期発見出来るようになってきています。(例えば血液検査CA14-9)

食道、胃、大腸などは内視鏡・生検、肺はレントゲン検査、前立腺は血液検査PSAでわかります。胆のう・肝臓・膵臓などは穴をあけて細胞を取ることが出来ないので(穴をあけると中の液体がでてしまう)早期検査が難しいです。検査入院しオペとなります。血液のがん白血病も早期発見が難しいです。水泳の池辺選手のようにある程度症状が出てから血液の細胞を調べたり、骨髄の異常の有無を調べたりします。症状が風邪に似ているので早期発見しにくいです。

食道には血管や、リンパ腺が集中しており、すぐ転移するので見つけたときは手遅れになることが多いいです。、早期発見が極めて重要です。。大腸の内視鏡検査は準備がたいへんでスキップしてしまう人が多いいです。そのため最近大腸がんにかかる人が多く、死亡も多いです。検便検査では見過ごしてしまう可能性があります。(2021/1/4挿入)

 10年生存率のがんの部位、進行度別のデータをまとめました。がんの部位名をクリックすると
該当のデータにアクセスできます。外部リンク
いずれもがん以外による死亡の影響を取り除いた「相対生存率」で示しています。

膵臓や胆のうは気が付いたときは手遅れが多く手当しても5年生存率は極めて小さい。逆に前立腺などは放射線治療でもほとんどの人は完治する。治療方法としては手術、放射線そして抗がん剤があるが、手術が一番確実と思われます。

 

がんの9大原因について

新潟大学教授の岡田正彦博士によりますと、米国にがんで死亡した700万人ものデータから原因を分析した研究があり、ほとんどが生活環境と関係あるようだとしています。そして教授は最近のデータからがんの原因ワースト9を次のようにまとめています。

 (ご参考) 岡田新潟大教授:医療統計学の専門家 (研究テーマ)「病気を予防するために真に必要なことはなにか。」など (診療) 大学の研修医療機関で予防医学外来を開設しています。(その他)2010/4月~5月 日経新聞の「ほどほど健康術」でがんの原因と予防について解説しました。

[がんの10大原因]

  1. タバコ
    すべてのがん死亡の21%が喫煙の煙による。自分が吸ってなくてもがんになる。両親が喫煙する家庭で25年以上過ごした子供は将来肺がんになる割合が2倍である。
  2. 野菜や果物の摂取不足
    野菜や果物には抗酸化物が多く含まれ、抗酸化物の摂取が足りなくなるとがんは21%ほど増える。
  3. 塩分の取りすぎ
    胃がんの重大な原因となっている。日本人に限っていえば、がん死亡の14%ぐらいが塩分の取り過ぎと推測される。
  4. ウィルス
    肝臓がんと子宮けいがんはウィルスにより感染する。がん全体全体の約1割がウィルスにより感染する。子宮けいがんは性交により感染するが、ワクチンにより予防することができる。C型肝炎はウィルスにより感染するが、ワクチンによって予防することはできない。血液により感染することが多い。輸血や、「はり治療」のとき注意する必要がある。
  5. 運動不足
    運動不足ががんの原因というと意外な気がするが、大腸がん、乳がん、子宮がん、肺がんなどが増えるというエビデンスがある。全がん死亡の約9%が運動不足。
  6. 肥満
    運動不足と裏腹のようだが、独立したがんの原因で、がん死亡の3%を占める。
  7. アルコール
    飲み過ぎは、極めてハイリスク。口腔(こうくう)がん、咽頭がん、食道がん、乳がんの原因となり、がん死亡全体の2%を占める。
  8. 空気汚染
    空中にただよう煙やほこり、排気ガス、スプレー噴霧などは肺がんの原因となる。
  9. 医療行為として行なわれるレントゲン検査や薬剤の副作用
    予想外に影響が多いようだ。
  10. なお、遺伝することが証明されているがんは全体の5%にみたない。
遺伝がんについて 2017/8/8追加

がんの定期検査の際に、問診で家族の病歴を聞かれることがよくあります。また、日常会話の中で「がん家系」という言葉を耳にすることもあります。大腸がん、乳がん、卵巣がんなど「遺伝性・家族性腫瘍」と呼ばれ、遺伝が関与する可能性が高いものがあります。その原因は、「ガン抑制遺伝子の異常」の遺伝とされています。イメージするならば、通常の人は大腸ガンを抑え込む兵隊が100人いるのに、異常の人は10人しかいないようなものです。特定のガンに対する免疫力が低いともいいかえられます。親類がこの3つのガンで亡くなっていることが多いときは要注意です。とくにそのガンの検診に力をいれ、早期発見・治療を図ることを勧められます。

がんを引き起こす要因のうち、遺伝に関係するのは、5%程度と推測されています。

一方で、遺伝要素は少ない「胃ガン」や「肺ガン」ばかりで亡くなる家系も多いです。しかしこれは、「遺伝」ではなく「家風」が原因と考えられます。

がん研有明病院によれば
「現在、日本人2人に1人ががんに罹患します。生涯、何らかのがんに罹患するリスクは男性で60.0%、女性で44.9%とされています(「がんの統計2014年度版」)。ご家族の中にがん患者さんがいる方は少なくないと思います。自分の家系はがん家系なのではないかと心配されている方も多いのではないでしょうか。 
「家族性腫瘍」とは、家族に腫瘍(がん)が集積して発生する腫瘍性疾患と定義されています。このうち、1つの病的な遺伝子の変異が親から子へ伝わることにより遺伝的にがんに罹患しやすくなり、その素因をもとに発症する疾患を特に遺伝性腫瘍症候群と称します。現在、医療の現場で遺伝子検査や対策の実践が可能なのは家族性腫瘍の中でも特に遺伝性腫瘍症候群です。例えば大腸がんの場合は約25%が家族集積性のがんであり、遺伝性と考えられるがんは5%程度とされています。」

2017/8/8新聞報道(読売)によれば遺伝がん(遺伝性卵巣がん)の国内初治療薬が承認申請されましたとのことです。 

要するに遺伝を要因とするがんがありますが、ある種のがんに限られ全体としてのシェアはあまり高くありません。

 主な遺伝性腫瘍の例 

主な腫瘍 遺伝性腫瘍の病名
大腸がん リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん;HNPCC)
家族性大腸ポリポーシス
(家族性大腸腺腫症)
乳がん、卵巣がん 遺伝性乳がん・卵巣がん症候群
骨軟部肉腫 リー・フラウメニ症候群
皮膚がん 遺伝性黒色腫
教授の補足説明

野菜や果物の摂取不足について

岡田教授によると、野菜や果物についての大規模調査がオランダで実施され、「ベータ・クリプトサンチン」という成分の摂取が多い人ほど、がんになる割合が低かったそうである。この成分は「抗酸化物」と呼ばれ、発がんを抑える強力な作用がある。これを多く含んでいるのは、トマト、キウイ、ミカン、オレンジ、グレープフルーツなど主に果物である。

別の大規模調査によると、とくにベータカロティンを多く含んでいるニンジンを多く食べている人ほど、がんが少なかった。リンゴも大規模調査でいつも上位にランクされるが皮ごと食べないと効果がない。抗酸化物が果皮に含まれているからである。野菜、果物はまるごとなるべく生で食べることだ。農薬は、日本では有害なものは使われていない。大きめの器に水をはって数分間浸しておく。その後、流水中でよく洗えば農薬はほとんど落ちてしまう。

抗酸化物は様々な種類があり、多少にかかわらずどの野菜、、果物にも含まれている。過去40年間で、日本人が食べる野菜の量が半分に減ったという統計もある。種類にこだわらずもっと野菜、果物を食べる必要がある。

なお、植物繊維にがんの予防効果があるといわれているが、この点を証明したデータはない。多くが消化されないまま、体の中を素通りしてしまうからである。

*注:この点について植物繊維は便通にいいので大腸がんの予防に効果ありとする意見があります。大腸がんは女性に一番多いがんです。また男性の患者も増えており肺がんを抜くとさえ云われています。

もっと野菜を食べよう!

運動にがんの予防効果

運動とがんの関係を調べた研究は多い。岡田教授のまとめによると、日ごろの運動不足を解消するだけで、がんを9%ぐらい予防できる計算になる。がんの種類を分析した研究によれば、運動をほとんどしていない人は、胃がんや大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がんなどになり易い。

なぜ運動するとがんが予防できるかも分かってきた。たとえば運動によって「インスリン」というホルモンの分泌量が下がり、血液中のの濃度がほどほどになる。インスリンは、血糖をコントロールする物質として知られているが、細胞を分裂させる作用もある。このホルモンが過剰に働くと、がん化を促進してしまうようだ。

「P53]という特殊な物質が運動で活性化されることも分かった。この物質は発がんを抑えるとして注目されている。ほかにも理由がありそうだが、まだ研究は進んでいない。

岡田教授は、習慣的にジョギングをしてきたが、こうした研究データを知り運動の時間を一層大事にするようになったとのことである。

運動しましょう!

 

コメントと反省
  • タバコ、緑黄色野菜の摂取不足、塩分の取り過ぎ、ウィルスなどが、がんの原因になることは多くの人が指摘するところです。

  • 運動が健康に必要だということは誰でもが承知しているところですが、がんにもいいとは思いませんでした。ただし、激しい運動は酸素を多く吸入し活性酸素を大量に作り出す。活性酸素が多すぎると遺伝子を傷つけがんを発生させるという問題があります。相撲や柔道など運動選手で長寿のひとがあまりいない理由です。したがって運動も適度でなければならないと思います。有酸素のジョギング・ウォーキングは適度な運動であり、脳の血流をを活発にしボケ防止になりますが、がんの予防にも有効となればやめるわけにいきません。

  • 肥満が、がんの原因といいますが、どの程度太ったら肥満というのかが問題です。BMI(体重kg÷身長m÷身長m)が25以上を日本では一般に肥満といいますが、アメリカでは35です。首都大学の星教授は高齢者のやせがむしろ問題で高齢者のBMIが25くらいは問題でないといいます(小太りがむしろいい)。25と35では全然ことなります。35だと歩くのも不自由なくらいでむしろ病気です。余り太るとがんにも良くないというくらいの認識でいいと思います。肥っているひとにがん患者が多いとは限りません。肥っている人が急に痩せたらがんに罹っていると疑えます。 (ご参考「小太りを勧める首都大学東京 星 丹二教授」         肥満の基準比較

  • アルコール:適度のアルコールは、百薬の長としてむしろメリットが強調されてきましたが、アルコールは食道がんなどに有害であることが最近の研究でわかってきた。飲まない人にくらべ数倍発症率が高いそうです。(NHKためしてガッテン報道によると、毎日1合は飲まない人に比べて6倍、2合以上になると10倍以上の確率で食道がんに罹る)
    アルコールを飲むと有毒物質アセトアルデヒトを発生させるが、アセトアルデヒト脱水素酵素と云われるものがこれを分解して、云わば解毒します。このアセトアルデヒトががんに関係しますが、アセトアルデヒト脱水素酵素を先天的に十分に持っていない人、酒に弱い人が飲酒によって食道がんの発生率を高める可能性が指摘されています。

  • 9大原因には入っていないが、ストレスは有害な活性酸素発生させ、がんの原因となります。ストレスが多い状態が続いている男性は、ストレスが少ないと感じている男性に比べて、がんの発症リスクが約20%高いとする研究結果を、国立がん研究センターが発表しています。2018/1/20毎日新聞
  • また、低体温症が問題と最近注目されています。(がん細胞は低い温度を好むため、平常時体温が36.0℃を下回る人はがんになる確率が上がる。)

  • 私自信についていえば、タバコは若い時にはかなりのヘビースモーカーだったことがありますが、今は、止めています。アルコールはそんなに強くはないが好きで、ワイン会の幹事だったことがあります。現在は節酒(乾杯程度)・禁煙を守っています。塩分の取り過ぎ、空気汚染などがんになる素地は私の場合十分にあり、反省させられるところです。がんの細胞が出来始め、→ 活発化・症状が出現し、→ 人を倒すまで15~30年かかるといいます。したがって予防は15~30年も前の若い時から始めてないと効果が十分でありません。 昔は予防医学はあまり注目されていなく、真剣にがんの予防などあまり考えてこなかったのが実情です。

  • 高齢になってがん予防を始めても手遅れかもしれません。がんは、がんの細胞が散らばっていない初期の段階なら外科的手術などで完治可能といわれています。したがって高齢者にとっては予防も大切ですが、早期発見・早期治療が重要です。検診については、市区長村が推進することになっていますが、がん検診の受診率は財政状況が厳しいこともあって、あまりあがっていません。自発的に受信を進める必要があります。
    しかし、がん検診が必要なことが分かっていても、全身精査となれば適当な検診施設がなかったり、何か怖かったりしておろそかになってしますのが、実情です。経費の問題もあります。通常の健診で胃とか肺はチェックしますが、胃の場合せめて内視鏡検査をお勧めしたいです。内視鏡検査により胃だけでなく、、咽頭がん、食道がんのチェックもできます。なにせ、二人に一人はがんに罹る時代です。(厚労省は今後さらに増えていくと推測しています。)がんに真剣に対峙する必要があります。
      がんの早期検診
がんの原因とは  
発がんリスク 要因 まとめ
肺がん

肝がん

胃がん 食道がん 大腸がん 乳がん

前立腺がん

タバコ

確実
ほぼ確実 確実 ほぼ確実 可能性あり 可能性あり
アルコール

確実 確実 確実
肥満

ほぼ確実   ほぼ確実 可能性あり

運動不足

      ほぼ確実  
ウィルス
細菌
可能性あり
肺結核
確実
HBV.HCV
確実
ピロリ菌
       
その他   ほぼ確実
糖尿病
可能性あり
糖尿病
 
高身長
ほぼ確実
授乳なし
 

(注)はデータ不充分、空欄は評価が行われていない。HBVはB型肝炎ウィルス、HCVはC型肝炎ウィルス

全般に に食生活加齢はがんの発生におおいに関係があります。この点は認知症に似ています。野菜を摂りましょう。

(出所) 岡田新潟大教授の調べと東洋経済がん特集「がん完全解明2012」より作成

ご参考 がんの予防について 出所ウキペディアなど
がん予防10か条(世界がん研究基金)
  1. 肥満 BMIは21-23の範囲に。推薦:標準体重の維持。
  2. 運動 推薦:毎日少なくとも30分の運動。
  3. 体重を増やす飲食物 推薦:高エネルギーの食べものや砂糖入り飲料やフルーツジュース、ファーストフードの摂取を制限する。飲料として水や茶や無糖コーヒーが推奨される。
  4. 植物性食品 ゴール:毎日少なくとも600gの野菜や果物と、少なくとも25グラムの食物繊維を摂取するための精白されていない穀物である全粒穀物と豆を食べる。推奨:毎日400g以上の野菜や果物と、全粒穀物と豆を食べる。精白された穀物などを制限する。
  5. 動物性食品 赤肉(牛・豚・羊)を制限し、加工肉(ハム、ベーコン、サラミ、燻製肉、熟成肉、塩蔵肉)は避ける。赤肉より、鶏肉や魚が推奨される。ゴール:赤肉は週300g以下に。推奨:赤肉は週500g以下に。乳製品は議論があるため推奨されていない。
  6. アルコール 男性は1日2杯、女性は1日1杯まで。
  7. 保存、調理  塩辛い食べものを避ける。塩分摂取量を1日に6g以下に。カビのある穀物や豆を避ける。
  8. サプリメント  がん予防のためにサプリメントにたよらない。
  9. 母乳哺育 6か月、母乳哺育をする。これは母親を主に乳がんから、子供を肥満や病気から守る。
  10. がん治療後 がん治療を行ったなら、栄養、体重、運動について専門家の指導を受ける。

タバコの喫煙は肺、口腔、膀胱がんの主因であり、タバコの煙は最も明確に多くの部位のがんの原因であると強調。また、タバコとアルコールは相乗作用で発癌物質となる。

がん対策の目標(健康日本21-厚生労働省)

2000年、厚生労働省の健康日本21によってがん対策の目標が提唱されている。

  1. 喫煙が及ぼす健康影響についての知識の普及、分煙、節煙。
  2. 食塩摂取量を1日8g未満に減らす。
  3. 野菜の平均摂取量を1日350g以上に増やす。
  4. 果物類を摂取している人の割合を増やす。
  5. 食事中の脂肪の比率を25%以下にする。
  6. アルコールで1日に約60g飲酒する人の割合を減少する。 「節度ある適度な飲酒」は、約20gという知識の普及。
  7. がん検診。胃がん、乳がん、大腸がんの検診受診者の5割以上の増加。

そして政府は、2006(平成18)年6月に議員立法により成立した「がん対策基 本法」に基づき、2007(平成19)年6月に「がん対策推進基本計画」 を閣議決定し、がん対策に総合的かつ計画的に取り組んでいる。我が国のがん医療のうち、放射線療法及び化学療法については、その提供体制が不十分であることから、基本計画においては、「放射線療法及び化学療法の推進」が重点的に取り組むべき 課題の一つとして取り上げている。

がんを防ぐための12か条(国立がんセンター)

1978年、日本の国立がんセンター(現・独立行政法人国立がん研究センター)は「がんを防ぐための12ヵ条を提唱している。

  1. バランスのとれた栄養をとる(好き嫌いや偏食をつつしむ)
  2. 毎日、変化のある食生活を(同じ食品ばかり食べない)
  3. 食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
  4. はほどほどに(強い酒や飲酒中のタバコは極力控える)
  5. たばこは吸わないように(受動喫煙は危険)
  6. 食べものから適量のビタミンと食物繊維を摂る(自然の食品の中からしっかりとる)
  7. 辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから
  8. 焦げた部分はさける
  9. かびの生えたものに注意(輸入ピーナッツやとうもろこしに要注意)
  10. 日光にあたりすぎない
  11. 適度に運動をする(ストレスに注意)
  12. 体を清潔
ご参考 2        2011.7.16追記

がんの予防について

 子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によって発症することが解明されたことにより、発がんリスクを軽減できるHPVワクチンが開発され、わが国でも認可されています。

 胃がんは、ヘリコバクター・ピロリという細菌によって発生するリスクが高まるとされ、ピロリ菌を除菌することで、そのリスクを下げられると考えられています。

 肝臓がんは、肝炎ウイルスの感染状態が続くことに主な原因があり、特に肝炎ウイルスのB型とC型が肝がんと関係しています。B型肝炎ウイルス(HBV)はエンテカビルにより減少させることができ、C型肝炎ウイルス(HCV)はインターフェロンによる治療で、いずれも抗ウイルス薬で発がんリスクをある程度軽減できるようになりました。

みそはがんのリスクを下げる

●1日3杯以上のみそ汁で乳がんの発生率が40%減少 (イソフラボンが女性ホルモンの働きを邪魔するから) (厚生労働省研究班 2003年) 
●みその塩分は胃がんを促進しない(広島大学・渡邊敦光名誉教授 2006年)

がんの治療について

近年の話題の治療法としては、外科手術ではロボット手術、放射線治療では重粒子線治療サイバーナイフなどが注目を集めています。

 ロボット手術は、腹腔鏡下手術を、手術支援ロボットによって行う手術のこと。腹腔鏡下手術は、腹部に数か所の小さな穴を開け、そこから「腹腔鏡」と呼ばれる内視鏡を入れて腹腔内を見ながら、別の穴から入れた鉗子や電気メスなどの手術器具を使う手術方法。王貞治氏の胃がんの手術でも腹腔鏡が用いられて、話題になりました。

 従来の開腹手術に比べて傷口が小さいため、患者の身体的負担が少なく、術後の回復が早いことが最大の福音です。手術支援ロボットは、この手術をさらに安全に確実に実施するために開発された方法で、手術は遠隔操作によって行わます。

 サイバーナイフは、放射線照射装置を装着したロボットアームをコンピュータで制御して、狙ったがん組織に正確に放射線を照射できる装置で、主に脳や頸部のがん治療に用いられます。従来は、体が少しでも動くと正確に照射できなかったため、患者の体をねじなどで固定し、短時間に集中させる必要があったが、サイバーナイフでは、体の微動に合わせて照射角度を微調整できるので、数日間に分けての高線量照射が可能になり、高い治療効果が期待されています。

治療の切り札は抗体医薬 患者のQOL向上にも貢献

 過去10年ほどで大きく進歩したのが、化学療法です。中でも、抗体医薬などの分子標的治療薬は、現在も日々世界的に研究が進んでいます。

 従来から、がんの治療で使われているのは「抗がん剤」という薬で、がん細胞に直接作用して、がん細胞が増えたり転移したりすることを止めることで、がんを抑えます。

 これに対し、がんの分子標的治療薬は、がん細胞を増やしたり、がん細胞に栄養を送る血管を作ったりする上で重要な役割を担っている物質(分子)を研究によって見つけ出し、それを狙い撃ちするために作られた薬です。

 抗がん剤は正常の細胞にも同じように作用するため、吐き気や嘔吐、口内炎、全身の倦怠感や筋肉痛、手のしびれ、脱毛など、さまざまな副作用があります。一方、分子標的治療薬は、がん細胞だけに存在する分子に作用するので、正常な細胞に与える副作用が小さくて済みます。

 分子標的治療薬のなかでも、低分子化合物の薬剤に比べ分子量が大きな抗体医薬は、標的に対する選択性がより高いです。抗体医薬は、もともと血液中にある抗体を応用した薬で、狙った抗原だけに結び付いて薬の効果を発揮するという特徴があるためです。

◎超高額な夢の新薬「オプジーボ」の出現!

2014年、小野薬品工業から発売された新薬「オプジーボ(ニボルマブ)」に対して二つの面から注目が集まっています。一つは「夢の新薬」と呼ぶに相応しい治療効果の高さによって、もう一つは「超高額」ともいえる薬価によってです。

抗がん剤のように細胞を攻撃する薬効ではなく免疫療法ですので、他の細胞を攻撃してしまうような副作用も生じません。まさに夢の新薬といえます。

手術による切除が難しい部位にあるがんの治療にも効果が確認されており、オプジーボの開発は2013年に米科学誌サイエンスによってその年の10大科学ニュースにも選出されました。 今後注目されます。

がんリスク、数値化の試み 国立がん研究センター 予防研究部 津金部長         2011.8.13 日経より
 体質を含めたがんリスクは、生活習慣によって判断できます。 国立がん研究センター 予防研究部津金部長は世界中の調査を統計学的に解析し、個人ごとのがんリスクの数値化を試みたシステムを開発、予防研究部ウェブで公開しています。

  http://epi.ncc.go.jp/riskcheck/index.html

 システムでは年令、体格を記入した後、喫煙歴、飲酒量、Iなどを入力して調べます。対象は年令40歳~69歳です。食事や運動習慣、家族歴、血圧値なども重要な要因ですが は今回は考慮に入れていません。今後継続フォローして完成度の高いものにするそうです。

それでも参考になります。男子の2分の1はがんになるようです。このサイトをを見て、若いうちからがんリスクを承知、予防・対策を考えましょう。

◎ いま、女性のガンが増えてるらしい… リンク 提供:アメリカンホーム医療・損害保険
   若いからといってガンになりにくいということはないらしい。思ったより早めの対策が必要かも。

 

健康法目次に戻る

本館ホームに戻る

 

inserted by FC2 system